アスベリン、メジコンは咳を治す薬ではありません
[2024年04月23日]
風邪をひくとよく目にするアスベリン(メジコンは副作用の点からあまり小さなお子さまに処方されることは少ない)ですが、これは咳を治す薬ではありません。アスベリン(アストミン)などの鎮咳薬は脳に作用して咳反射を減らす作用があります。つまり、咳止めです。強制的に止める薬なので咳が治るまでの期間を短縮する効果は期待できません(臭いものに蓋をしても治るわけではないのです)。
咳を治すのであれば、咳が出ている原因を考えて治療する必要があります。
また、小さなお子さまに使用すると呼吸抑制(呼吸が浅くなる 呼吸回数が減る)を起こすこともあるので注意が必要となります。
かぜひいて咳が出る→アスベリン、鼻汁がある→ムコダイン、ペリアクチン(その他の抗ヒスタミン薬)と言うわけではありません(私も20数年前の研修医の頃はそういった処方をしていた時がありました)。もちろん、クループや百日咳など咳込みがひどい病気に対しては咳止めが必要となることがあります。処方してはいけないという薬ではなく、必要性をしっかり判断して使用する。適正使用が必要という事で、全ての薬や治療法に必要な話です。