アトピー性皮膚炎受診の注意点について
[2013年07月02日]
アトピー性皮膚炎で相談に来られる患者様が多数お見えですので、今回は注意点について書かせて頂きます。
アトピー性皮膚炎を治療するときに、当院が大事にしている事は外用指導と経過観察です。受診時には視診・触診によっておおよそ80%の方に効果の出る治療を選択します。その後1週間程度で再診して頂き、どの程度効果があったか評価させて頂きます。1週間後にほとんど湿疹がなくなっている方から軽度の改善にとどまる方までみえます。「なぜ最初から100%効く薬を使用しないのか?」と、言われるかもしれません。でも、100%を目指せば必要以上に強い薬を皆さんに使わなくてはいけません。それはあまりいい事とは言えないのです。
アトピー性皮膚炎は1回受診したら治るということはありません。1週間後に皮膚の状態をチェックして今後の方針を立ててゆきます。改善が乏しければ良くならない理由を考え、治療方法を修正してゆく作業が必要になります。良くなっている場合には今後どのようにコントロールしていくのがいいのか(間欠投与か徐々に減らしてゆくのかなど)検討することになります。つまり、その人に合わせたオーダーメイドの治療の計画を立てます。
「良くなったから次は薬がなくなったら行こう」や「行ってみたけどあんまり良くならなかった」と1回の受診での自己判断は出来るだけ避けてください。「何とかしたい」と、思って来院されるのだと思います。当クリニックとしてもその気持ちにお応えしたいと思っています。